コロナ感染問題とミンクについて

2020年11月4日(水)の午後、デンマーク政府はミンク(毛皮を生産する動物)のコロナ感染拡大と新たなコロナウイルスが検出されたことを踏まえ、全ミンクを殺すことを決めた。
デンマークは世界最大のミンクの毛皮生産国でミンク肥育農家数1,137戸あり、肥育しているミンクの数は1500万~1700万匹と言われ, デンマークの 輸出品目の一つになっている。この夏から北ユトランド地方のミンク農家でコロナ感染が発覚し、急速な勢いで感染が拡大、デンマーク政府は感染が確認されたミンク農家のミンクを全部殺すことと感染が確認された農家から7.8キロメート
ル周辺のミンクも全て殺すことにし、対処してきた。
2020年11月4日の報道によるとミンクのコロナ感染が確認された農家数は270戸、この内67戸の農家のミンクは処分済み、またミンクのコロナ感染の可能性がある農家数は23戸となっていると伝えていた。
このような状況下で昨日デンマーク政府は全ミンクを殺す処分を決めたのは、新たなコロナ菌がミンクを通し、人体に感染したことた解ったためとしている。
コロナ感染の予防策として世界中でワクチンの開発を進めているが、今回デンマークでミンクから検出したコロナ菌は別種類で、開発が進められれいるワクチンの効果が疑問視されたためとしている。
そういうことで今後の拡大を防ぐため、デンマークのミンク農家全部に対し、政府はミンク生産の停止策を決め、その補償額をとして50億クローネ(約800億円)計上した。
デンマークのミンクの毛皮の輸出額は2013年の約130億クローネ、その後毛皮の値下がりが続きそれでも今年(2020)の輸出額は50億クローネを見込んでいた。ミンク生産廃止による産業界への影響は直接雇用者3,000人、関連業雇用者約3,000人の雇用が失われると言われている。これらの人たちの雇用をどうするか、職場が少ない地方行政と労働組合に大きな課題がでた。(了)